マーケティングミックス(4P)の意味とは?
マーケティングミックスは、製品・サービスを4つのP(Product、Price、Place、Promotion)の観点から、製品戦略に適した施策を考えるフレームワークです。
Productは製品、Priceは価格、Placeは流通、Promotionは販売方法を指します。
マーケティングミックスの言葉を初めて聞いたときは、「Product、Price、Place、Promotion(4P)すべて大事に決まっている。言われるまでもない」と思っていました。しかし、マーケティングミックスが言いたいことは、単に4Pが大事というだけではありません。4Pのそれぞれが製品戦略に合致していますか?と聞いているのです。
そのために重要なのは、マーケティングミックスを考える前にセグメンテーションとターゲッティングをすることです。なぜなら、マーケティングミックスに絶対的な正解はなく、ターゲット顧客に製品・サービスを意図した通りに訴求できているかがマーケティングミックスの正しさになるからです。
サントリーのハイボール【事例】
以下で紹介しているグロービス学び放題で視聴できる「マーケティングミックス(4P)」動画がわかりやすいです。動画で使われているサントリーのハイボールの事例を使って簡単に説明します。
ハイボールが生まれた背景
サントリーは長年ウイスキーを販売していましたが、当時はウイスキーの売上が低下していました。サントリーはウイスキーの若者離れがその原因と考えました。そして、ハイボールの新たなターゲットとして若者を選び、ビールの市場地位(ポジショニング)を狙いました。
ハイボールの4P
サントリーのマーケティングミックス(4P)は、若い人にビールの代わりに飲んでもらえるという製品コンセプトのもとに構成されています。
Product(製品):ウイスキーを使った炭酸アルコール飲料
Price(価格):ビールと同じ価格帯
Place(流通):居酒屋(ビールを飲みたい人が多い)。スーパーなどで販売する場合の容器は缶(ウイスキーはビンで販売されていることが多いが、缶にするとビールの近くに陳列される)
Promotion(販売戦略):きれいな女性をCMに起用(ウイスキーはおじさんの飲み物ではない)。
マーケティングミックスで考えると、サントリーがビールのシェアを奪おうしていたことが明確にわかります。確かに、サントリーの思惑通り、居酒屋での1杯目で、ビールではなくハイボールを選ぶ人が増えているのではないでしょうか。
このように、マーケティングミックスは、製品コンセプトに合致するように4Pを組まなければなりません。自社のサービスや製品で一度考えてみてはいかがでしょうか。
以下はグロービス学び放題で視聴できる「マーケティングミックス(4P)」の動画です。サントリーの事例は後半です。
マーケティングミックス(4P)【10分13秒】
マーケティング戦略の立案・実行プロセスを理解する

概要
このコースについて
マーケティングミックスはマーケティング戦略の代表的なフレームワークの1つです。戦略立案プロセスでは、市場におけるチャンスを発見し、顧客を絞り込み、競合よりも魅力的な製品・サービスを作り上げた次のステップとなります。製品・サービスの価値を損なうことなく顧客に伝えるために必要な要素となる4つのP(Product、Price、Place、Promotion)と戦略立案に向けたコツ、留意点を学びます。
コース内容
- マーケティングミックス(4P)とは
- 4P①:Product 製品戦略
- 4P②:Price 価格戦略
- 4P③:Place 流通チャネル戦略
- 4P④:Promotion 顧客とのコミュニケーション戦略
- 事例:サントリーウイスキー
- まとめ
- 留意点
こんな人におすすめ
・マーケティングの基礎知識を学びたい方
・マーケティング施策のモレがないかを確認したい方
コメントを残す